粗利経営のはじめかた

粗利経営のはじめかた

去年より売上は上がったけど、お金が残っていない!? 
こんなことありませんか?

なぜ残らないのか? その原因のひとつとして
売上重視の経営になっている可能性があります。 

経営は
売上のための商品・サービスの契約がゴールではありません。

売上にかかる直接コスト(原価:変動費)を支払い。
本当の会社が作り出す利益=粗利益から 
黒字かつ現金を手元に残すことが決算ごとのゴールになります。

今回のテーマは、会社の経営数字で一番大切な
“粗利額と率”に注目した「粗利経営」についての記事になります^^

記事を読んだ5分後に「自社の粗利額と率」に気になってくれると嬉しいです^^

目 次 − − −
  • 粗利経営ってなに? 最初の一歩は?
  • 粗利経営をはじめるメリットは?
  • 小さな会社は、粗利経営で生産性アップを目指す!

ここで注意ポイント・・・。
分かり易さを重要視するために、できるだけ専門的すぎる言葉をつかわず、要点だけをザックリと説明している事をご了承ください。

実践成果 − − −

沖縄県という地方で5名という小さな会社ながら大手企業(県外1部上場、県内メディア大手)と競争し、No1のシェアを獲得した経験をもとに、その際に粗利を重視していたおかげで価格競争に巻き込まれずに利益を確保できました^^

● 粗利経営ってなに!? 最初の一歩は?


粗利経営とは、
売上高から変動費(原価)を差し引いた最初の利益(粗利額=粗利益)

売上に対しての粗利額の比率(粗利率)に注目をした経営です!
以下のお金のブロックパズル図を参照ください。

【 お金のブロックパズル図 】

粗利ーブロックパズル

ここで注意ポイント・・・。
粗利益のことを売上総利益、限界利益ともいいますが、ここでは説明のための共通言語として粗利額(粗利益)としてさせて頂きます。
お金のブロックパズル図を見て頂きたいのですが、
粗利額には、
人件費や家賃などのその他の固定費、そして
利益が含まれていますよね。

ここが大切なポイントになります。 
つまり、会社の運営に使用できる金額は粗利額が限度額ということです!

利益ゼロ

ここで注意ポイント。 
赤字でも県民税などの最低限支払はなければいけない税金がありますが別のテーマの際に説明させて頂きます。
粗利額・率は、あなたの会社の
現在の状態をザックリと知ることができる経営数字!
経営者が経営判断の際に、中心となる経営数字のひとつです^^

粗利経営は、粗利額・率を
つねに意識している経営スタンスになります^^

最初の行動の一歩として、
まずは、自社の全体粗利額と粗利率を把握する事!
その一歩が意識を大きく黒字化へ向けてくれます!

ここで注意ポイント。 
業種業態により粗利率の基準はことなります。
以下は、簡単な基準値になります。
【 代表的な5業種 】
* サービス業 80%
* 飲食業 70%
* 製造業 50%
* 小売業 30%
* 卸売業 15%

詳細は、Google先生で「 業種 粗利率 」で調べると出てきますので、自社の規模にあう粗利率を参考ください。
画像7

【 お金のブロックパズル®️ の記事になります 】

● 粗利経営をはじめるメリットは


粗利経営をはじめるメリットは
粗利額と粗利率の両方に着目することで会社全体の粗利体質だけでなく

自社が取り扱っている商品・サービス力の把握にも役立ちます。 

【 例えば、人気商品Aがもたらす月間の粗利額・率の把握 】

商品Aのブロックパズル

また、前期の決算の売上高、粗利益から
粗利額・率を導き出し、会社の体質を知ることもでき、利益をいくら必要としているか!? など
いまの経営実態が簡単に把握できる経営になります^^

粗利経営を最大限に活用するために
商品・サービスごとにそれぞれの粗利額・率をしっかりと把握し、足を引っ張っている商品・サービスからの撤退を検討! 

小さな会社にとりコスト、利益と現金の把握は経営の本丸です。

余計な商品・サービスを減らすことによるコンパクトで機動性の高い会社にする。 粗利率を高めることは生産性を高めること。

それが、会社として正しく行動でき、働きやすい環境の構築につながるというメリットもうまれます!

「 彼を知り己を知れば百戦殆からず 」孫子の兵法より
ライバル企業を知ることはもちろん大切ですが、自社のことを知らなければ、戦略は半減してしまいます。 粗利経営に取り組むことは自社の強みを知ることにもつながります。
粗利のはじめかた

● 小さな会社は粗利経営で生産性アップを目指す!
小さな会社にとり、避けなければいけない経営は、競争相手との消耗戦。

しかし、わかっていても
どうしても、価格競争での勝負になってしまうのが現実。

そこで、競争相手との戦いに勝ち、粗利額を確保する方法として
“勝つ商品”と“高付加価値な商品”を連動させる仕組み!が大切^^

これは
粗利経営だからこそ発想できる戦い方の事例のひとつとして
“居酒屋さんの目玉商品”がもっともわかりやすです^^

実際に多くの経営者の皆さんが
お客様に向けて差別化にむけて取り組んでいると思いますが

ここからが大切です。

目玉商品で競争相手に勝ったあとに、付加価値が高い商品の購入! 

つまり自社にとり
お客様がもたらすトータルの購入において利益をもたらしていますか?

具体的な話として、その入り口商品・サービスは
粗利益をもたらしてくれる商品への連動ができていますか?
っということです^^

実は、売上重視の経営では売った時点で満足してしまい
次の一手を疎かにしてしまっている現状が多いです。

ただ、ここまでの話では納得できないと思います(笑

ここで
本当の意味での最大の問題点をお伝えします(笑
売上を上げて満足している1番は誰だと思いますか?

経営者? それとも 従業員?

実は、売上という結果により
従業員が会社への貢献したという
自分自身への満足感・達成感を与えます。 

しかし粗利率によっては
人件費やその他の固定費を支払うための
十分な粗利額の確保ができない場合があります。

ここに、
利益に繋がる導線への歪みが起こってしまします。

粗利経営が利益と現金に直結する秘密!

それは
経営者と従業員の共通言語として“粗利”を使用する事による
利益と現金への勘違いを無くし
コストへの意識を高めることに繋がります^^

経営者と従業員の立場の違いからくる危機感へのズレを
“粗利”という共通言語で埋めることが

小さな会社に利益と現金を残す簡単にできる経営者の仕事です!

ぜひ
自社の全体の粗利額と粗利率!
そして
主力商品の粗利額と粗利率を
お金のブロックパズルを活用して見える化してくださいね^^

粗利額を確保しながら、粗利率を高める努力。 
自社の商品・サービス構成に向き合うことで様々な可能性を発見し! 
やるべきこと、やらないことが見つかります。 

粗利経営は、黒字&現金が増える入り口です^^

最後までお読み頂きありがとうございます。 小さな会社・店舗の経営にお役に立てる記事をアップできるようがんばります^^

記事:キャッシュフローコーチ 上地 康史